国内の銀行から外資系に転職。
しかし営業スタンスが肌に合わず三井住友銀行へ。
私は新卒で国内の大手銀行に就職し、その後、外資の証券会社を経て40代で三井住友銀行に転職しました。
最初に勤めた銀行では主に為替のセールスに従事し、ロンドン駐在も経験。その銀行には計15年ほど在籍しましたが、合併を機に、非生産的な業務の割合が増えたことで徐々にモチベーションが低下していきました。
そのような状況下、外資系証券会社に移籍する知人から「一緒に働かないか」と誘われ、転職を真剣に検討。外資系がどのような世界か経験してみたいという興味もあり、またその会社は新しいチームを立ち上げるという話で、ゼロから自分たちで組織を立ち上げられることにも魅力を感じ転職を決意しました。
志を抱いて参画したものの、外資系というのは業績だけで評価するカルチャーがあり、数字に直結しないことはやらないという風潮。私としては、お客さまとの信頼は一朝一夕に築けるものではなく、すぐに数字には繋がらなくてもリレーションを大切にすべきだというポリシーを持っておりましたので、そうしたカルチャーを目の当たりにしたときは、やりきれない思いでした。
それでも丸3年は自分のポリシーを貫きその会社で頑張りましたが、一向に改善されない会社の方針に嫌気が差し始めていたところに、三井住友銀行がキャリア人材を探しているという話を聞き、興味を抱きエントリーをいたしました。
為替セールスの豊富なキャリアはもちろん、
外の世界を知っていることも私の強み。
三井住友銀行で新しいキャリアを積むことには大変魅力を覚えましたが、ひとつ気掛かりなことがありました。それは、キャリアで入行した人材は専門性に縛られて、活躍のフィールドが限定されるのではないかということ。面接の場でお会いした役員の方に、キャリア人材の活用法について尋ねたところ、三井住友銀行ではプロパー社員もキャリア入行者も分け隔てなく実力に応じてポジションが与えられるとうかがい、それならば問題ないと入行を志望しました。
採用されたのは、長年に渡る為替セールスのキャリアを評価されたことはもちろん、外資系の証券会社を経験していることも有利に働いたと思っています。日本の銀行にとって、外資の証券会社のビジネスは脅威に映っています。私もその内情を知りたくて転職したのですが、違う世界を経験して改めて邦銀の強みを認識することもできました。
銀行はお客さまとの継続的なお取引を重視しますので、ただ儲かればいいという判断ではディールをしません。時にはお客さまのためを思い耳の痛いこともきちんと提言する。そうした姿勢でお客さまとの長きにわたるリレーションを築いてゆくことが、日本の銀行の強みであり、お客さまもそれを期待して我々とお取引をしていただいているのだと思います。
そのような邦銀の長所をしっかりと理解した上で業務に臨んでいることが私の大きな武器にもなっております。
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