金融サービス開発に携わった後、
起業を経験し、再び金融ビジネスの世界へ。
私はSMBCで3社目です。理系の大学院を修了後、ファーストキャリアとして金融システムを専門に手がけるITコンサルティングファームに入社。約3年間、市場系商品の価格変動リスクを計測・管理するシステムの開発や海外拠点への導入プロジェクトを担当し、実務を通じて金融工学の知識を深めるとともに、エンジニアとしての経験の幅を広げました。
業務にも慣れて自信がついてきた頃、より大きな成長を求め、同僚数名とスタートアップを立ち上げました。黎明期から成長期へと移行しつつあったeスポーツ業界向けフィンテックサービスや、AI×ノーコードのWebマーケティングサービスなど、複数の事業を企画・実装・事業化まで一気通貫で推進。難易度の高い挑戦の連続でしたが、「課題定義→仮説→検証→改善」を高速で回す実行力とオーナーシップを鍛え、スクラッチからビジネスを創り上げる貴重な経験を得ました。その上で、あらためて金融ビジネス領域でグローバルにインパクトを与える挑戦をしたいという想いが強まり、転職を決断しました。
転職にあたっては、金融工学とITを軸に、事業会社の立場で事業に直結するソリューションの創出に携わることを最重視しました。その想いに最も合致したのがSMBCです。トップレベルを目指す姿勢と挑戦を後押しする風土が私の価値観に合っていたことに加え、志望領域のコアとなるビジネスロジックを外部委託に頼らず自社開発で磨き込む取り組みが進んでいた点に強く惹かれました。これまでの経験がまさに当該領域で力を発揮できると感じ、起業で培ったゼロイチの推進力や当事者意識を評価していただいたことも後押しとなり、入行を決意しました。
グローバル戦略推進の鍵となる重要なシステムを、
企画、開発、運用まですべて手がけられる醍醐味。
入行後はリスク情報部に所属し、市場リスクを計測するシステムの構築とグループ全体のグローバル展開を全面的に担当しています。これは1社目でも携わっていた同種の領域ですが、今度はそれをユーザー側として自ら作り上げることになりました。担当システムは、市場慣行の変化や現場の要望に対しリアルタイムかつ迅速に対応するため、コアとなるモデルやビジネスロジックの多くを内製しています。業務では、市場リスクを管理するユーザーに加え、時価評価モデルを提案・構築するクオンツ、リスクモデル担当者、時にはトレーダーとも直接議論。企画から設計、開発、さらに運用保守まですべて一貫して担うことになるため、関わる領域やステークホルダーは多岐にわたり、そこに大きなやりがいがあります。
前職では、プロダクトや分析データを納めた時点で案件が完了となることも多く、現場での価値創出まで追い切れないもどかしさがありました。SMBCでは、リリース後もユーザーのリアルタイムな反応を起点に改善まで自らがリードできます。意思決定のスピードも速く、自分の意思をプロダクトに反映しやすいのは、SMBCならではの醍醐味です。
現在の業務では、グループ全体で一貫したガバナンスと運用品質を実現しつつ、現場の機動性を損なわない市場リスクの計測・管理基盤を構築することで、セールス&トレーディングの競争力強化を下支えしています。SMBCはグローバルでのセールス&トレーディング強化を重点戦略に掲げており、私が開発する市場リスクの計測管理システムはその要の存在です。難しい課題に直面することもありますが、自身の取組がSMBC全体に大きな影響を与えることを実感しながら、事業を進化させる挑戦を日々続けています。
SMBCのカラー
グローバル化がいっそう進み、ダイバーシティを重視。
新たな刺激や知見を続々と得られる環境。
前述のような自社開発へのこだわりは、事業の生命線となる重要な部分を外部に委ねることなく、スピードと柔軟性をもって最良の仕組みを自ら構築していこうという姿勢の表れであり、SMBCらしさだと感じます。自分のアウトプットやチャレンジがグループ全体の実務を変え、市場での競争力に直結する。大きな舞台で、プロフェッショナルとしての腕を磨きたい方には、これ以上ない環境です。
また、私が所属する部門は特に顕著ですが、ここ数年でグローバル化が加速しました。海外案件が急増していますし、SMBCの海外拠点からのトレーニーも常態化。外国籍スタッフが身近にいることが当たり前になっています。なかには、海外拠点で私の開発したシステムを使っているメンバーもおり、システムに関するリアルな評価を直接聞ける機会も多く、私自身も新たな刺激や知見を得ています。このようなダイバーシティを尊重する環境のもとでは、私を含めたキャリア入行者もスムーズに職場に馴染むことができています。
SMBCで挑戦したいこと
変化にいち早く対応できる最先端のシステムを追求し、グループ全体の意思決定を次の段階へ。
リスク情報部のコアメンバーとして、現在担当しているシステムを世界トップレベルに並ぶ市場リスク基盤へアップグレードさせていくことがいまの目標です。グループ・グローバルスケールでリスク管理を高度化しつつ、各拠点で安定稼働する強靭なプラットフォームと運用体制を築く。その実現には、各地域でシステムと業務の双方に精通した有識者の存在が不可欠です。私自身も専門領域でバリューを発揮し続けながら、同等の専門性を持つ仲間が適切に評価され力を発揮できる環境作りを通じて層を厚くしていくこと。それが私に課せられた課題であると考えています。
さらに、AIの活用も大きなテーマです。市場の予測、シナリオ分析、自動化など、AIが貢献できる領域は広く、より柔軟で正確なリスク計測・管理を通じてグループ全体の意思決定を次の段階へ引き上げることへの期待も大きいと感じています。個人的にも学びを継続し、新たなテクノロジーに果敢に挑戦して、SMBCの成長に貢献していきます。